「フルネス・イーティング」とは、食べ物に向き合いながら食事を楽しむことに意識を向ける方法です。
この方法を実践することで、多くの人が体重を減らし、ウエストを細くすることができました。
さらに、疲れが取れやすくなり、集中力が増し、気分が穏やかになるなど、嬉しい効果も報告されています。
具体的な方法としては、「ながら食べ」を避けて、食事を味わうことに集中することが重要です。これは、現代人が複数のことを同時に行おうとする傾向があり、脳疲労やストレスの原因になっているとされています。
「マインドフルネス・イーティング」は、食事を我慢するという制限はなく、特別な運動も必要ありません。ただし、「今ここで食べること」に集中することがポイントです。食べ物の味や香り、食感を感じながらゆっくりと食べることで、満足感を得られます。
これまでの「りんごダイエット」や「最初に生野菜から食べる」といった食事制限なしのダイエット法とは異なり、マインドフルネス・イーティングはより心身の健康を追求する方法と言えます。日常の食事を通じて、自分自身に気づき、現在の状況に集中することで、より充実した生活を送ることができます。
なお、「マインドフルネス・イーティング」はダイエット法ではなく、食べることに意識を向ける方法ですが、痩せたという声が多く寄せられていることも事実です。ただし、個人の体験に基づいた効果であり、必ずしも全ての人に同じ結果が出るわけではありません。
最後に、マインドフルネス・イーティングの効果を最大限に引き出すためには、瞑想やヨガなどの心のトレーニングも併せて行うことが望ましいです。これによって、より自覚的な食事をすることができ、健康的な身体と心を手に入れることができるでしょう。
著名なニーマル氏によれば、「ひとつのことだけに集中することが脳のパフォーマンス向上や様々な効果をもたらす」と言われています。
日常生活でよくあるエピソードとして、「ドラマを見ながらスマホをいじっていたら、気づかないうちにドラマの終了を逃してしまったり」「友人との会話に夢中で途中の駅で降り損ねたり」といった経験はありませんか?
これらの「ながら行為」を辞めて、目の前のことに集中する習慣を身につけると、軽率なミスや時間の無駄が減るだけでなく、判断力が向上し、モチベーションが高まるなどのメリットが得られると言います。
「マインドフルネス・イーティング」は、目の前のことに集中しやすくするためのトレーニングの一つです。
本来は問題解決やより良いコミュニケーションのために必要な「気づく力」を高めることを目的に行われますが、実際に実践してみると、食生活がより健康的になっていくという効果も現れるとのことです。
例えば、「テレビや映画を見ながらチップスを食べていたら、あっという間に一袋を食べてしまった」という経験は、食べることに意識を向けていない証拠です。
自分がどれくらいの量を食べているかに気づかないまま、味も正しく感じずに食べてしまっているのかもしれません。一方、食事にしっかりと集中して食べれば、美味しさを味わいながら、少ない量でも満足感を得ることができますし、心も体も満たされるでしょう。
では、具体的に「マインドフルネス・イーティング」を実践するためには、どうすればよいのでしょうか。
ここでは、家でひとりで昼食を摂る場面を想定して、具体的な方法をご説明します。
1. 料理を食卓に並べる際には、スマホは食卓から遠い場所に置き、テレビやラジオなど気が散るものは消すことが大切です。また、料理をよく観察してみましょう。どんな食材が使われているのか、どんなにおいがするのか、音を立てているものがあれば耳を傾けることが、料理をより楽しむためのポイントです。
2. 料理を食べる前には感謝の気持ちを持ちましょう。素材を提供してくれた人や調理をしてくれた人(自分以外の場合)を想像しながら、感謝の気持ちを味わうことで、食事の価値を深く感じることができます。また、「いただきます」と口に出すか心の中で唱えることもおすすめです。
3. 料理を食べる際には、どの料理をどの順番で食べていくかを決めることが大切です。最初に手をつけると決めた料理を口に運び、どんな味がするのかをイメージしながらよく味わいましょう。口の中はどんな感じで、どんなにおいがするのかも意識して感じることが大切です。よく噛んで味わいながら、次の料理を口に運び、意識を集中してじっくりと食べることを繰り返しましょう。
ニーマル氏によれば、料理を口に運んだ後は目を閉じて味わうようにすると、より食事に集中しやすくなるそうです。
実際に「マインドフルネス・イーティング」を実践した30代女性は、
「意識を食事に集中させながらゆっくり食べると、食材の味をしっかりと感じることができて、つい食べ過ぎてしまうことがなくなりました。体重も3キロ減りました」
と語っています。あなたもぜひ、試してみてはいかがでしょうか?