ダイエットをする際は、まず無理のない方法で取り組むことが重要です。
ダイエット初心者は、食事制限を思い浮かべるかもしれませんが、極端な制限は体に負担をかけるだけでなく、リバウンドや栄養不良のリスクもあるので避けた方が良いです。
ここでは、日常生活に取り入れられる簡単かつ健康的なダイエット法をご紹介します。
ダイエットに興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。
まず一つ目のポイントは、ダイエットを長続きさせることです。
多くの人が「早く効果を出したい」と思って取り組んでいるかもしれませんが、ダイエットの成功は体重を減らした後の状態を維持できるかどうかにかかっています。
食事制限や激しい運動によって一時的に体重を減らすことは可能かもしれませんが、その後に反動で体重が増えたり、栄養不良や体調不良になる可能性もあるので注意が必要です。
ですので、ダイエットは「無理のない方法」で取り組むことが大切です。辛い思いをしても一時的に体重が減っても、それを維持できなければ努力が無駄になりますよね。
ダイエット期間中だけでなく、減量後も毎日体重計に乗って体重の変化を確認することがポイントです。体重計に乗ることで、維持できているかどうかをしっかり確認しましょう。
ダイエットは、間違ったやり方をすると健康を害するリスクがあります。
ダイエットについて調べてみると、さまざまな情報や体験談が飛び交っており、何を信じてよいのか迷ってしまうこともありますよね。間違った情報や独断に基づくダイエットで後悔しないために、ここではダイエットに伴う3つのリスクをわかりやすく説明します。
【無理なダイエットをした際の3つのリスク】
1. 極端な食事制限は栄養不足につながる可能性があります。
2. ダイエットの反動で太りやすくなるリスクも存在します。
3. 「痩せなければならない」という強迫観念は摂食障害につながる可能性があります。
リスク1:極端な食事制限は栄養不足につながる可能性がある
ダイエットの方法としてよく挙げられるのが「食事制限」です。
過度な糖質制限や食事回数の減少など、さまざまな手法が存在しますが、極端な食事制限は栄養不足を引き起こし、健康に様々な害を及ぼす可能性があります。
例えば、炭水化物の不足は集中力の減退や疲労感の原因となります。
また、必要なタンパク質が不足すると体力や免疫力が低下してしまいます。
鉄分不足による貧血や、それに伴うだるさや疲れやすさも起こる恐れがあります。
さらに、食物繊維不足による便秘やカルシウムやビタミンD不足による骨粗鬆症も避けたい状況です。
栄養不足が慢性化すると低血圧や不整脈などの深刻な状態を引き起こす可能性があり、女性の場合は無月経の原因にもなるかもしれません。
「運動は苦手だから、食事を減らして楽に痩せよう!」と考える方もいるかもしれませんが、極端な食事制限や誤ったダイエット方法を選ぶと、体に悪影響を及ぼす可能性があることを覚えておいてください。
適切な栄養摂取が重要です。
ダイエットを始めるときは、食事の量を極端に減らすのではなく、主食・主菜・副菜のそろっている食事メニューを取るようにしましょう。
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また、普段口にしているお菓子やアルコールなども見直すことが効果的です。
しかし、無理なダイエットは一時的に体重が減るかもしれませんが、その反動で体重が戻ってしまうリスクがあることに気をつけなければなりません。
この「リバウンド」と呼ばれる現象は、ただ体重が戻るだけでなく、急激な減量とリバウンドを繰り返すことで、太りやすい体質になる可能性もあります。
ですから、痩せやすい体質を作るためには、継続的なダイエットが重要です。
また、痩せなければいけないという強迫観念にとらわれすぎると、摂食障害につながる危険性もあります。摂食障害は心と体の両方に対する治療が必要な精神的な障害です。
自分の理想の体型になるために努力するのは悪いことではありませんが、無理なダイエットで病気になってしまっては元も子もありません。
日本肥満学会では、体格指数(BMI)を使って体型を分類しています。BMIは体重(kg)を身長(m)の2乗で割る計算式で算出され、肥満度を表す指標として国際的に使用されています。
【BMIによる体格の判定】
BMI(体重/身長×身長)を用いて、体型を判定することがあります。
BMIが18.5未満の場合、低体重(やせ)と判定されます。
BMIが18.5~25未満の場合、普通体重と判定されます。
BMIが25~30未満の場合、肥満(1度)と判定されます。
BMIが30~35未満の場合、肥満(2度)と判定されます。
BMIが35~40未満の場合、肥満(3度)と判定されます。
BMIが40以上の場合、肥満(4度)と判定されます。
また、病気にかかりにくいとされる理想体重は、BMIが約22程度とされています。
ただし、BMIが25未満であれば、食事の量を無理に変える必要はありません。ダイエットは自分の健康のために行うものであり、無理な方法は避けるべきです。
日々の暮らしで実践できる!簡単ダイエット術
ダイエットを始める方法についてお伝えします。日常生活の中で、ストレスなく誰でも続けられるダイエットの方法です。
実際には、体重を1kg減らすためには約7,000kcalの消費が必要とされています。
単純に計算すると、摂取カロリーよりも1日あたり350kcal多く消費することで、約20日で7,000kcalを消費し、1kg減らすことができます。
「1kg減らすだけでそんなに時間がかかるの?」と思われるかもしれませんが、短期的な極端なダイエットは避けるべきです。断食ダイエットなどの極端な食事制限は、栄養不足や摂食障害のリスクを引き起こすことがあります。
基礎代謝は、体を動かすのに必要なカロリー消費量を指します。ダイエット中でも、最低限基礎代謝以上のカロリーを摂取する必要があります。
日々の暮らしを工夫して、無理なく健康的にダイエットを続けましょう。
日々の暮らしで実践できるダイエットの工夫を紹介していきます
参考までにお伝えすると、18~29歳の男性が1日に基礎代謝として消費するカロリーは約1,520kcal、同年代の女性の場合は約1,110kcal程度です。
今回は食事における工夫の話です。食事制限を厳しくする必要はありません。
日々の食事の摂り方を見直すだけで、ダイエットが可能です。以下、今日から始められる簡単な4つの工夫をご紹介します。
1. よく噛んで食べること
食事をじっくり噛むと、少ない食事量でもおなかが満たされると聞いたことがあるかもしれません。
これは本当です。食べ物を咀嚼すると、脳に満腹感を伝える「神経ヒスタミン」という物質が分泌されます。
神経ヒスタミンは満腹中枢を刺激し、「もうおなかいっぱいだ」という感覚を生み出してくれます。
そして、よく噛んで食べることで、食後の代謝も良くなることが分かっています。
つまり、よく噛むことは食べ過ぎを防ぐだけでなく、ダイエットにも効果的なのです。なので、ちょっとした努力であるよく噛むことを意識して食事をすることから始めましょう。
2. 食事に野菜を増やし、最初に野菜を食べること
食事に野菜を増やし、野菜から食べることも重要です。
野菜に含まれる食物繊維は、食後の血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。
ここで「血糖値とダイエットって何か関係があるの?」と疑問に思われるかもしれませんが、食後の血糖値の上昇は体脂肪に影響を与えます。
食べ物を消化して血液中の糖分が上がると、すい臓がインスリンというホルモンを分泌します。
インスリンは血糖値を下げる働きをすると同時に、使い切れなかった糖分を脂肪に変える働きを促進します。
ですから、食後の血糖値の上がり方を緩やかにするためには、野菜を上手に食事に取り入れて最初に食べることが大切です。
3. 空腹時に無理をせずに間食を取ること
空腹時に無理をせずに間食を摂ることも大切です。
何か小腹がすいたと感じたら、無理に我慢せずに健康的な間食を摂るようにしましょう。
たとえば、ナッツやヨーグルト、フルーツなどの低カロリーで栄養価の高い食品を選ぶと良いでしょう。間食を摂ることで空腹感を紛らわせるだけでなく、食事の満足感も高まります。
4. 夜の21時以降はできるだけ食事をしないこと
最後の工夫は、夜の21時以降はできるだけ食事をしないことです。
夜遅くに食事を摂ると、そのエネルギーを消費する時間が限られてしまい、脂肪として蓄積されやすくなってしまいます。
就寝前に食事を控えることで、脂肪の蓄積を防ぐことができるだけでなく、より良い睡眠も得ることができます。
これらの工夫を取り入れることで、食事を制限することなくダイエットを実践することができます。毎日の食事の中で、少しずつ工夫を加えてみましょう!
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血糖値が急激に上昇し、インスリンが過剰に分泌されると脂肪が蓄積されやすくなる可能性があります。
お腹が空いているときに炭水化物の食べ物(ご飯やパン、お菓子など)を急に摂ると、血糖値が急上昇し、インスリンの過剰な分泌が引き起こされます。
また、これにより血糖値が急激に下がると、食欲が増すとも言われています。
ただし、食事の順番を変えるだけでこの問題を避けることができます。
食事にはまず野菜を取り入れ、最初に野菜を食べるようにしましょう。
また、空腹時には無理をせずに軽食を摂るようにしましょう。ダイエット中でも、無理に我慢すると食事量が増えてしまうこともありません。
ただし、一日に摂取するべき軽食の目安は200kcal程度ですが、ダイエット中はカロリーや栄養素を意識して軽食を選ぶ必要があります。例えば、果物は比較的低いカロリーであり、食物繊維やビタミンを補給することができるため、ダイエット中におすすめです。
低カロリーで噛むことができるガムもダイエット中に適しています。
一方、一般的なお菓子(クッキーやチョコレートなど)は比較的高カロリーですが、ダイエット中でも必ず我慢する必要はありません。回数を減らしたり、量を調整したりするなどの工夫をすれば問題ありません。
さらに、夜の21時以降は食事を控えるようにしましょう。
食事を遅くすると、食べたものが脂肪として蓄積されやすくなります。
夜間には人の体内に「BMAL1」という物質が増加します。BMAL1は脂肪の分解を抑え、蓄えようとする働きを持っているため、夜間の食事をとると太りやすくなると言われています。
BMAL1の分泌量は太陽の出ている時間に関連しており、日中は少なく、夜間になると増えてきます。特に夜の22時から2時の間には、多くのBMAL1が分泌されます。
夕食はできるだけ早く済ませ、夜21時以降は何も食べないようにしましょう。
しかし、「でも、仕事の都合で夕食がどうしても遅くなってしまうんだけど」という方は、間食を摂り、夕食の量を減らすことをおすすめします。
間食を我慢して夕食をたくさん食べてしまうよりも、早い時間に間食を取り、遅い時間の食事量を減らす方が、ダイエットには効果的です。
「体重は減らしたいけど、なるべく体は動かしたくないなあ」という方へ
体重を減らすには、摂取カロリーよりも消費カロリーを増やす必要があります。
年齢や性別によって異なりますが、人は基礎代謝だけでも1,000~1,500kcal程度のカロリーを消費しています。
そのため、運動量を増やす工夫をすることで、より多くのカロリーを消費できます。また、消費カロリーの計算方法についても分かりやすくご説明いたします。
【ダイエット中の運動における工夫】
1駅歩いてみることや階段を使うこと、こまめに家の掃除をすることなど、日常生活で簡単に取り入れられる運動方法について紹介します。
1駅分歩いてみることは、電車を利用して通勤や通学をしている人におすすめです。
ジョギングやジムでのトレーニングは難しくても、ウォーキングは日常生活に取り入れるのが簡単です。実は、歩くだけでもしっかりとカロリーを消費することができます。
カロリーの消費量は、「運動量(メッツ×時間)×体重×1.05」という式で求めることができます。
ここでいうメッツとは、安静時の消費カロリーの何倍かを示す指標です。
たとえば、じっとしているときが1メッツだとすると、歩行は約3.5メッツ程度と厚生労働省は言っています。たとえば、30分歩いた場合の消費カロリーは以下のようになります。
【体重別・30分歩いたときの消費カロリー】
50kg:3.5メッツ×0.5時間×50kg×1.05 = 92kcal
60kg:3.5メッツ×0.5時間×60kg×1.05 = 110kcal
70kg:3.5メッツ×0.5時間×70kg×1.05 = 129kcal
80kg:3.5メッツ×0.5時間×80kg×1.05 = 147kcal
90kg:3.5メッツ×0.5時間×90kg×1.05 = 165kcal
1駅分歩くことに慣れてきたら、2駅分歩いてみたり、歩幅を広げたり速度を上げたりすると、さらに消費カロリーが増えるでしょう。日常生活に「歩く」という習慣ができれば、体重を減らすのも簡単になるはずです。
また、なるべく階段を使うことも効果的です。急いでいる時はついエスカレーターやエレベーターを利用しがちですが、できる範囲で階段を使うこともダイエットには効果があります。
厚生労働省によると、階段を上ると4.0メッツ、階段を下りると3.5メッツの運動量が消費されるとされています。階段を使うことで、日常生活に運動を取り入れることができます。
要は、エスカレーターやエレベーターを使う頻度を減らすだけで、運動量を増やすことができるのです。
例えば、体重によって異なるが、15分間階段を上り下りすることでの消費カロリーを見てみましょう。体重50kgの場合、(4.0×0.25時間×50kg×1.05)+(3.5×0.25時間×50kg×1.05)で98kcalとなります。
同様に、60kgの場合は118kcal、70kgの場合は138kcal、80kgの場合は158kcal、90kgの場合は177kcalとなります。
実は、同じ時間歩くよりも同じ時間階段を上り下りする方が消費カロリーは多いのです。
マンションやアパートに住んでいる方は途中まででも階段を使ってみることや、そうでない方でも日常生活の中で階段を選ぶ習慣をつけると良いですね。
無理のない範囲で階段を使うことで、効率的に体重を減らすことができるかもしれません。
また、家の掃除も実は運動量があります。掃除機をかけることや風呂掃除をすることは、運動量が3.3~3.5メッツ程度あると言われています。
例えば、掃除機をかける時間が15分、風呂掃除をする時間も15分の場合、消費カロリーは以下の表の通りです。このように、家の掃除を積極的に行うこともダイエットに役立つのです。
「体重別・15分掃除機がけ(3.3メッツ)、15分風呂掃除(3.5メッツ)をしたときの消費カロリー」について、体重ごとの消費カロリーを計算する方法を説明します。
まず、体重が50kgの場合の消費カロリーを計算します。計算式は以下の通りです。
(3.3×0.25時間×50kg×1.05)+(3.5×0.25時間×50kg×1.05)= 89kcal
同様に、体重が60kg、70kg、80kg、90kgの場合の消費カロリーも計算します。
体重が60kgの場合:
(3.3×0.25時間×60kg×1.05)+(3.5×0.25時間×60kg×1.05)= 107kcal
体重が70kgの場合:
(3.3×0.25時間×70kg×1.05)+(3.5×0.25時間×70kg×1.05)= 125kcal
体重が80kgの場合:
(3.3×0.25時間×80kg×1.05)+(3.5×0.25時間×80kg×1.05)= 143kcal
体重が90kgの場合:
(3.3×0.25時間×90kg×1.05)+(3.5×0.25時間×90kg×1.05)= 161kcal
驚くことに、30分間家の掃除をするだけで、30分の歩行とほぼ同じくらいのカロリーを消費することができます。外出しない日でも、家事を頑張ってこなすことで運動になります。週に1回、30分から1時間程度、家の掃除をする習慣を作ることをおすすめします。家をきれいにするだけでなく、ダイエットにも効果がありますので、一石二鳥ですね。